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Channel: 埼玉発 おとなの小探険
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70万HIT記念 福島県只見町~金山町 只見線休止区間の現状(その15・最終回)

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【15年8月15日探索・10月13日公開】

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現在地はここ

旧国道は野尻川に当たる直前で右急カーブとなる。
その対岸には川口駅周辺に建つビルなどもいくつか見られる。




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右急カーブ・・・このカーブが国道としての寿命を短くした主因か。
そんなカーブ地点近くにあったのは・・・




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草が絡まりついた、おにぎりだった。




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視点の角度を変えると、会津川口駅手前の野尻川橋梁が見えた。




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路面は廃の雰囲気もあり、何か微妙な印象だ。




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現道合流地点はチェーンが張られていた。
こちら側からは少なくとも車は入れないのか。それで廃の微妙な雰囲気があったんだ・・・




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川口橋で野尻川を渡り、青看の手前を左折すると・・・




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現在地はここ

ゴール地点の会津川口駅に着いた。

いやに駅舎が大きい気もするが、これはJAと郵便局と金山町観光情報センターも併設されているためだ。
こうやって1箇所に集中するのは、町のシンボルである駅を盛り立て、町の活性化のためにもいい事だと思う。




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私が到着したタイミングでは列車は停まっていなかった。
会津若松方向を見る。




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そしてこちらがずっと巡ってきた只見方向だ。




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構内には転車台も備わっていた。
まだちゃんと動きそうだ。




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そして私は14時10分発の代行バスに乗り込んだ。
この日私は9時15分に只見に到着していたので、5時間に満たない探索となったが、このバスでないとよろしくない理由が、時間の事以外にもあった。




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この14時10分発は会津若松方向からの列車の接続の無い便なのだ。
私は青春18きっぷ有効期間内のこの時期に、ヘリオス号をマイクロバスによる運行の代行バスに持ち込むために、列車接続を受けないこの便を選んだのだった。
実際、会津川口駅発車の時点では私の貸切状態で、その後4名ほど乗車してきたが、無事に50分をかけて只見駅に戻れたのだった。

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現地レポはこれで終了ですが、ここから先、ちょっと意見などを述べてみようと思う。
ちょっと見て回っただけで何を言うかとお叱りを受けてしまいそうだが、今後の何かヒントにでもなれば、という思いで書かせてもらう。


この区間の復旧に要する費用はJR東日本の試算では85億円、工事期間は4年が見込まれている⇒資料

で、1日当たりの乗客数は50人前後だ⇒資料。そんな状況なので株式会社であるJR東日本単独での復旧はまず見込めそうに無いし、JR東日本が黒字会社であるため、国からの補助金なども出ない。かといって沿線市町村が負担しきれる金額ではない。福島県ならば年間予算は1兆円を超えてはいるものの、その大半が大震災復興予算であるため、過疎地域(只見町の人口4559人(2014)、金山町の人口2195人(2014))の鉄道の復旧にそんな金額は出せないだろう。
サポーター制度など、民間から予算を集めようとしても、金額的にはやはり85億円は夢のような話であり、完全復旧は相当なミラクルでも起きない限り難しいと言わざるを得ない。私もいち鉄道ファンとして存続を願うものだが、現実に目を向けなければならないだろう。

で、復旧断念となった場合の次善の策について、少々述べさせてもらおうと思う。

これまで、鉄道廃止により過疎化がさらに進んでしまった地域は枚挙に暇が無い。
JR只見線は本来であれば既に鉄道は廃止されていても不思議ではない数字だったが、冬季代替交通機関が確保できないという理由から存続してきた。2011年の豪雨被害ののち、只見線一番のネックである大白川~只見間を復旧させた事は、この最低限の公共交通機関の責務を果たしているとJR東日本を評価していいと思う。

そんな只見線閑散区間だからこそ、さらなる過疎化を抑えるヒントがないものかと思い、今回現地に訪問したつもりだ。

まず、DMVの可能性について、だ。
DMV(デュアルモードビーグル)とは、線路と道路の両方を走れる車両の事⇒Wikipediaで、JR北海道が2004年から研究した来たが、予算確保が難しくなり、先日その研究継続の断念が発表された。
もしもJR東日本がその研究を引き継ぐ意思があるのなら、ぜひともこの只見線に導入してもらいたいと思う。
車体が軽く豪雪地帯ではスリップしそうなのと、そもそも踏切装置が動作しない、1両あたりの定員が少ない、運転手に鉄道、道路の両方の免許が必要などの欠点はある。
が、そこは鉄道区間では既存車両との併結とし、只見駅では広い構内を利用しモードチェンジ可能だろうし、会津川口駅では国道旧道を利用してモードチェンジを行えば走行可能ではないかと考える。
定員の少なさ、だが、定員40名程度までの車両は製作可能と思われるので、青春18きっぷ利用期間以外ならまず輸送力に問題なさそうだ。青春18きっぷ期間は現在代行バスで使用中ののマイクロバスを予備車としておく必要がありそうだが。
その上で、あくまで鉄路が分断されていても「只見線」として運行を続ける、というものだ。

ただ、さらに現実論を言わせてもらえれば、JR東日本がDMV研究を引き継ぐ事に関しては何の根拠も無い。
なので、バス転換の可能性がどうしても高いという事になろうか。

その場合、バス停を地域活性に結びつける事が重要であろうと思う。

「鉄道線」の各駅の位置だが、ほとんどの駅が集落の明らかに隅っこにあった。
これは只見線が比較的新しいものであるという歴史もあり何か言ったところでどうなるものではないが、一方の代行バスの停留所は集落の中心地にあり、これは立地的にはいい場所だと思った。
バスはJR東日本直営(実際の運行は地元バス・タクシー会社)とし、さらには単なる「バス停」であなく、「ステーション」として機能していくことが、過疎化防止のキーワードだと思う。
見た目の参考だが、以前訪問した埼玉県飯能市の間野黒指のバス停は地域の人が大切にしている事がわかる、好感が持てるバスステーションだった。

そして、人が集まる「何か」を付加させる必要があるのだが、会津蒲生は公民館、地域センターと一緒に運営する、会津大塩は温泉と炭酸水を一体的に運営する。会津横田はスーパーマーケットともっと一体的に改造したらいいと思う。

また、例えば軌道自転車の運行はある程度人を呼べるものだと思うので、只見~叶津~会津蒲生か、会津横田~会津越川あたりの区間で検討すべきかと思う。
あとは「マニア」を呼ぶ事が過疎化防止に役立つのだが、鉄道が廃止になった場合には鉄道マニアは廃線ファンしか呼べない事になる。また、この地域をアニメの舞台にするのも簡単ではないだろう。
あと、人を呼べる「マニア」・・・例えば猫を「ステーション長」にしてしまうとか。猫パワーは「たま駅長」や東日本大震災の後に宮城県田代島の復興支援「にゃんこ・ザ・プロジェクト」など、底知れずなモノがあると思う。私なら、会いに行きたいと思うのだが・・・

連載が長期にわたったのみならず、最後に長々とくだらない文章にお付き合い頂きありがとうございます。

(おわり)

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